焦っている、なんて生易しいものではない。
ナミたち一行は、半狂乱で古墳の内部を探ったのだ。

何かスイッチのようなものとか、レバーのようなものとか。

あの穴からゾロたちを助けるための「罠の解除」の装置を探したのだ。
ルフィがずっと穴を見張り、古墳の中で何か一つ動かすごとに
罠が解けたかどうかを確認する作業を丸2日やったのだ。

小さな細かい罠が張り巡らされている古墳だが、
ナミとロビンが次々に見破り、クルーに怪我人は出ていない。

にもかかわらず、塞がった穴には何の変化も無い。
おまけに、たくさんあるのでは、と思っていた穴は、どうやら一つしかないらしい。


今日もまた日が暮れて、しかたなく船に戻ったクルーたちは、だれもが疲れ果てていた。
そして同時に、今まで感じたことの無いような不安が押し寄せる。


「ゾロとサンジがいないってだけで、なんか、、凄く不安だな」

チョッパーがウソップに涙声でささやいた。
「あぁ」と、いつもの饒舌さが消え、難しい顔でウソップが答える。

というのも、ルフィの顔が険しいからだ。

どんな時でもゾロの心配なんてした事のなかったルフィが、初めて見せる
苛立ちの顔。もう、それだけでクルーたちは不安なのだ。

「船長さん、ちょっといいかしら」

ロビンがルフィを甲板に誘った。

「なんだ、いい案でも浮かんだか?」

ルフィが低い声でロビンを見る。

相手が”敵”なら何の心配もしない。ゾロが負けるはずがないから。
だが、今回は敵が見えない。
ゾロは意外なところでもろい男だということを、ルフィは知っている。

ゾロに言わせれば、「潔い」といいたいところだろうが、
ルフィにすれば、いさぎよいどころか、危なっかしい男だ。
あの時、、、、
叶わない、とわかって、鷹の目の前で両手を広げたゾロの姿が目に焼きついている。

『逃げる』という行為を知らない。そこがもろい。
メチャメチャに強いくせに、簡単などうでもいいようなことで、
ひょっこり命を落しそうで、いつも不安だ。

イライラしているところに、余裕のロビンに話し掛けられて
つい、不機嫌になる。

「船長さん、皆が怯えているわ。しっかりして」

「なんだと!?オレはビビってねぇぞ!!」

ムキになるところが17歳だ。
ロビンはゆっくりと、ゆっくりとルフィに近づき、
ヒザを曲げて視線を合わせた。

「今まであなたが”大丈夫だ”、と言い放てば、何ごとも無事にやってこれたのよね。
 そう、航海士さんに聞いたわ。不可能を可能にしてきたんですってね」

目を見て、一言一言を区切るように話をする。
ルフィの目が大きく見開かれた。

「もう一度、始めから事の成り行きを整理しましょう。あの古墳は王の墓ではない。
 棺の中は空だった。考え直しましょう?探す場所を間違えている気がするの」

無言でロビンの目を見ていたルフィが、
一度目をつぶって深呼吸をして、ニカッと笑った。

「そうだなっ!本物の宝はゾロとサンジだ。だから王の宝じゃなくて
 ”俺達の”宝捜しをすればいいんだ!しししっ」

ルフィは、いつもの船長の顔に戻り、ロビンの背中をバシバシと叩きながら
「サンキュ」と頼もしく笑った。






「、、、三日三晩、ここにいる計算だな」

ゾロとサンジは相変らず背中をくっつけてダイヤの中央に座っている。

サンジの指示で、小便を飲むように言われ、お互いの尿で水分を補給して
なんとか生き延びている。
はじめは、どうにも抵抗のあったゾロも、喉の渇きには抗えず、
今では、平気でサンジのペニスを口に含むようになった。

「でも、、そろそろ本気でヤバイな。お互いの”ビタミン水”にも限界があるよな」

サンジは掠れた声で話す。
ゾロも腹が減りすぎて、喉が渇いて、グッタリしている。

「、、、ってか、お前、タバコを切らしたからヤバイんだろ。ははっ。ザマアミロ」

ゾロのハスキーボイスがダイヤの空間に響く。

マッチも、もう一本しか残っていない。
何かのまじないのように、取っておいてある。この火を失ってしまえば
絶望的な気がして、つけることが出来ない。

「腹、減ってるだろう、ゾロ。もし、、、このまま、、」

「コック、喉乾いた。”ビタミン水”、出るか?」

サンジの暗い話をさえぎって、辛そうなゾロの声が聞こえた。

「そう簡単に出るかよ。まともな水分を取っていないんだ。次第に小便だって
 出なくなっちまうよ」

そう言って溜息をつく。
なのにゾロは我慢できないらしく、サンジの体を反転させて
ズボンを下げていく。

「無理、ゾロ。出ねぇって、、、ちょっ、、、おいっ」

ゾロがサンジのペニスをパクリと銜え、
チュッチュッと、赤ん坊のように吸い始めた。

「ほんの少しでいいから。なぁ、マジ、喉が、、、少しでいいから」

ゾロの舌は乾燥のせいでざらざらしている。
必死で、一滴でも吸い取ろうと先端を吸う。

ゾロと違ってサンジは真っ暗の中での視界は効かない。
だから、、、暗闇で、尿意も無いのにソコを舐められ吸われれば、
男としての自然現象が起こる。

「ゾロっ!マジで、、、出ない!やめろって!」

サンジがゾロの頭を退かそうとするが、喉が渇いて切羽詰っているゾロは
テコでも動かない。

「や、、、何、チンコ立ててんだよっ!ビタミン水!出してくれって!」

唇をサンジのペニスにつけながらしゃべるので、サンジはたまらない。


この三日間、勃起したことなんて無かったのに。

ケンカばかりだが、まぁ、お互いのことは認め合ってはいた。
好きとか嫌いとか、そんなレベルではなくて、背中を預けてもよい、
と思える関係だったはずだ。

二人っきりで真っ暗な中、飲まず食わずで過ごしているうちに、、、
自分で言い出したことだが、貴重な水分としてお互いの黄色い”ビタミン水”を
飲み合っているうちに、、、、情でも移ったのか!?

んなバカなことがあるはず無い。自分はラブコックだ。どんな状況でも
男にほだされるはずは無い。

しかし、ゾロが意外と可愛い奴だということはこの異常空間のなかで
再確認させられた。だからって勃起するか?
いや、暗闇のせいだ。そうだ。相手が筋肉マリモだと見えていたら勃つはずがない。
そうだ。暗闇のせいだ。

「そういや溜まってんのに、勘弁してくれ、、、あ、、でも、、、
 もしかして、良質たんぱく質かも、、、うっ」

一生懸命、頭の中で言い訳しても、気持ちよさにはどうにも勝てない。

サンジが感じて完全に勃起したことで、先走りが出る。
つかさずゾロはそれを舐めとり、口を潤す。

「あ、、水分、、、、もっと、、いっぱい出せ、、もっと」

火事場のバカ力ではないが、人間、生きるか死ぬかの時には、何でもできるものだ。
ゾロは、サンジの粘ついた透明な液を
啜るようにしゃぶる。零さないように、竿も丁重に舐める。

「うっ、、、ゾロっ、、、まずいっ、、、イキそ」

荒い呼吸でサンジが言っても、ゾロは聞こえていないのか、
夢中でペニスをしゃぶり続ける。

「いいぜ、、、出して。早くっ、、、早く飲ませろっ、、、」

クチュクチュと、射精を促すようにゾロの舌が動き、
サンジが小さく唸ってゾロの口内に大量の精液を注いだ。


「はぁっ、はぁっ、、、信じらんねぇ、男にイカされちまった」

サンジが悔しそうに舌打ちする。

ゴクン、ゴクンと、それは美味しそうにサンジのモノを飲み干したゾロは
満足げに口の周りと、サンジのペニスを拭き、

ごちそうさまでした、と、呆れる礼儀正しさで笑う。

「生きるためだろう?なんでもできるさ。ここで死ぬわけにはいかないんだ」

ゾロがそう、真剣に言うのでサンジも頷くより他ない。
小便を飲めなどと言い出したのは自分だ。いまさらそれが精液に変わったところで大差ない。

「たしかに。すでに”ビタミン水”を飲んだ時点で常識はすっ飛んだ。
 オレもハラペコ、、、、ゾロ、頂くぜ?お前のも」

「あぁ。死ぬよりマシだ。こうなりゃ何でもやってやる」




暗闇で目が効かないのをラッキーだと思っていた。
男であるゾロにしゃぶられている自分の姿なんて見たくも無かったし
生きるためとはいえ、男のチンポを間近でみるのは、勘弁だ、と、思っていた。

小便を飲む、という呆れる行為も、見えなければ気持ち悪くない。
「生きるために、」を合言葉に、「しぶしぶ」水分補給をしていた。

それがどうだ。
「イカせる為」のテクを使った途端のこのゾロの豹変。

この声、このエロいムード。

ゾロの反応はサンジを驚愕させるのに充分だった。

「ぁ、、やぁっ、、、ん、、、しつこい、、、あっ、、やっ」

感じやすくて、濡れやすい。
あの強面のゾロがどんな顔して喘いでいるのか、見たくてしょうがない。

どんな顔をしているんだ、ゾロ。

暗闇がうっとおしい。見たい。顔が見たい。


トロトロと先走りを零して、それを吸い取るたびに鳴くゾロ。
イカせて欲しいのか、腰が揺れている。

自分がされて気持ちいいところを揉んでやれば、太ももをピクピクさせて喜ぶ。
恐ろしくヤラシイ体の持ち主だ。

先走りをもっと舐めていたくて、サンジはシャツ越しにゾロの乳首を探り当て
弄ってみる。すると敏感なゾロは身をよじって喘ぐ。

「はぁ、、お前って、、、メチャメチャ感じやすいな」

キャディを舐めるようにゾロのペニスをもてあそびながら、乳首をグリグリと押しつぶす。

「し、、、しらねっ、、こんなこと、、、されたこと、、ねぇも、、オレ、あぁっ」

「何っ!?もしや、童貞!?」

サンジは思わずつまんでいた乳首をギュッと引っ張ってしまった。

「あっ、あっ、出るっ、、、、うっ、あああっ!!!」

慌ててサンジがゾロのペニスを含み、精液を受け止める。
喉の渇きと空腹を癒してくれる大事な栄養剤。零さずに飲み干す。

ぜいぜいと、息の荒いゾロにサンジは覆い被さり、

「な、ホントか?お姉さまとかにされたことないのフェラとか、、、ってか、マジ童貞?」

「女と遊んでるヒマなんてあるわけねぇだろう?
 島に上陸するたびに斬った張ったの世界だぜ?
 海賊を狩って、その島に深入りする前にまた海へ出て、の繰り返しだった」


感じすぎて涙目のゾロは、サンジが見えていなくて良かったと、心の底から思った。

情けないやら恥ずかしいやらで、顔も熱い。きっと真っ赤だ。
暗闇に深く感謝するゾロだった。

「そっかぁ~。初のフェラがオレ様だと、あとあと困るな、お前。はははっ」

サンジは自分の高鳴る気持ちを誤魔化すためにワザと
なんでもないように明るくしゃべっている。

急に元気になったサンジを見て、ゾロは、とんでもないことになったが、
まあいいや、と思う。

とにかく、これで「腹減ったか?」と、しばらくは聞かないだろう、と安心した。

そして、実際、このときから4日がたっても、
サンジは「空腹か」との質問はしなくなっていた。

そう、サンジが聞く前に、二人の「栄養補給」の行為が行われるからだ。



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